文字通りの「勝って当たり前」 

ロンドン五輪が開幕したが、あらゆる競技の中で、バスケットボール男子米国代表ほど、一つのチームが最強であることが事前に既に自明であり、金メダルを取って当たり前、敗戦はおろか苦戦するだけでネガティブな評価をされるであろうという偏った戦力配置の競技もあるまい。
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『へうげもの』(山田芳裕)・15巻 

へうげもの(15) (モーニング KC)へうげもの(15)
(モーニング KC)

(2012/07/23)
山田 芳裕

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 改めて私が言うまでもないだろうが、凄い作品だと思う。

 「関ヶ原の戦い」である。日本史上に残る天下分け目の大一戦である。それを、「こう」描く作品は、空前絶後であろう。
 戦国の世、戦いと下剋上に明け暮れたこの時代に「数寄」というキーワードを取り入れることで、世界観をがらっと塗り替えてしまった。権力的な人間関係と、数寄の世界における師弟関係が複雑に絡み合い、平時には親しい間柄の武将たちが刀を交わす様に見事に説得力を持たせている(ように思う)。

 私は最初、織田信長の死以降をどう描くのかと不安に思っていた。彼の時代が最も華やかであるように思えたからだ。しかし今作は、明智光秀や羽柴秀吉、それに千利休という怪物を、「数寄」を唯一無二の価値観として、描き上げてきた。
 今作は、何か賞を与えるに相応しい類の作品だと思う。題材の選定からその派生のさせ方、作画等とのマッチング、いずれをとっても、マンガ作品として至高のものではないだろうか。

 これからの締めが最も難しいと思う(古田織部の最期が最期なだけに)が、さあ、どう描くだろうか。 


『空が灰色だから』(阿部共美)・1~2巻 

空が灰色だから 2 (少年チャンピオン・コミックス)空が灰色だから 2
(少年チャンピオン・コミックス)

(2012/07/06)
阿部 共実

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 いわゆる不条理系(?)の作品は当たり外れが大きいのですが、これは当たりですね。
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『輪るピングドラム』考 

 先日、『輪るピングドラム』を全話観て感想を書いたのですが、更に若干気になったところをまとめてみました。

輪るピングドラム 星野リリィ アートワークス (一般書籍)輪るピングドラム
星野リリィ アートワークス

(2012/06/30)
星野 リリィ

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『輪るピングドラム』全24話 

輪るピングドラム 1(期間限定版) [Blu-ray]輪るピングドラム 
1(期間限定版)
[Blu-ray]

(2011/10/26)
高倉冠葉(木村昴)、
高倉晶馬(木村良平) 他

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 私はほとんどアニメ放送を見ません。
 その理由にはいくつかあって、そもそも見慣れていないので面白そうなものへの探求力に欠けていることや、毎週の各話放送で細切れにされ、かつ一方的に与えられるスケジュールで観るのを好かないという面もあります。また、アニメの多くは原作付き二次創作であって、それなら原作を読みたいと思ってしまうのです。

 じゃあそれらの難点を克服するにはどうすればよいのか。
 必ずしもリアルタイムで観ることに拘らなければ、ゆっくり時間をかけて興味が湧く作品を探せますし、DVDで全巻まとめてレンタルして一気に見ることが可能です。また、ある程度の解釈が求められる作品の場合、時間を経てから観た方が先人の見解を活用できる利点もあります(ネタバレと表裏一体ですが)。
 これらの点を踏まえ、今回、私にしては珍しく、アニメ作品『輪るピングドラム』を観ました。
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