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カイリー・アービングがセルティックスへ 




 カイリー・アービングのセルティックスへの移籍が成立した。

 アービングの移籍志願のニュースはあまりにも唐突だった。ファイナル修了後、ナイキのプロモーションでの来日中は沈黙を貫いていたので、既に大物選手の移籍がまとまりかけている段階での驚きのニュースだった。
 普通に考えれば、キャブスは2年連続の東カンファレンス王者で、主要選手は全員が残留し、それほど大きな不安要因はなかっただけに。

 アービングは紳士的で大人しい選手(に見える)。一つ象徴的に思えたのが、確か先のファイナルの第5戦だったと思うが、終盤にウォリアーズのD.グリーンがバランスを崩して倒れ込んだ時に(それ自体がやや危険なファウルだった)アービングはグリーンの身体を支えたのだ。気合の入る場面だけにむしろ小競り合いになってもおかしくない場面だったが、アービングにその気配は微塵もなかった。
 そんな彼が中に何を抱えていたのか。

 そもそも、3年前のレブロン・ジェームズのキャブスへの帰還を彼がどのように捉えていたのか。
 もしかすると、レブロン移籍後の低迷期のドラフトNo.1ピックであった彼としては、より若いウィギンズが加わり「自分の」チームとして気合が入っていたところに、出奔していた先輩がいきなり舞い戻ってきた、という感覚だったのかもしれない。
 レブロン復帰後2年目でチャンピオンに輝き、昨シーズンもファイナルに進んだ中で、どういう想いがアービングに燻っていたのだろうか。

 レブロンは、口でこそチームメイトを称えるが、実際のプレイとしては、勝負所で必ず自分でボールを持つ。アシストも多い選手だが、それはあくまでも「平時」の話だ。そういう意味でまさに"King"だった。
 キャブスにおけるレブロンの影響力は莫大だ。GMもヘッドコーチも、彼のご機嫌を損ねるとただでは済まない。その中でキャブス(=レブロン)に対して弓を引いたアービングに対し、プライドの高いレブロンがそう簡単にキャブス残留を許すとも思えず、もはやキャブスにアービングの居場所がないことは自明だった。
 アービングの移籍先が東の最大のライバルであるセルティックスとなったことも、またキャブスとの関係に影響を与えるだろう。

 ただ、このトレード自体は、キャブスとしてそれほど悪くないように思う。
 アイザイア・トーマスはその低身長ゆえのディフェンスの問題もあり、エースとしてよりもむしろ6thマン的な起用の方が面白いような気がする。
 あと、J.クラウダーを獲得できた。レブロンの控えとなるSFは不可欠だ。特に、相手のエースSF(例えばケビン・デュラントのような)に対するディフェンダーがキャブスには欠けていた。その1ピースを補うことができた。
 さらには2018年の1巡目指名権まで付いてくる。これはネッツのものだから、上位の指名となる可能性が高い。

 残された課題としては、キャブスがチームの中をまとめ上げられるか、だろうか。レブロン・ジェームズという選手は実力があまりにも圧倒的であるがゆえに、良くも悪くも「レブロンのチーム」になり、彼に対するYesマンが集まってしまう。それがどう出るか。もう一人の生え抜きであるT.トンプソンにだって思うところはあるはずだ。

 一方のセルティックス。G.ヘイワードも獲得したが、アル・ホーフォードやアービングも含め、主力があまり勝負強いタイプに見えない印象はある。人間的には明らかに「いい人」そうであるが、それだけでは勝てないのがプレイオフ。ウォリアーズにおけるD.グリーンのような存在が居ないのだ。
 
 しかし、NBAは今年も西高東低が続くことが間違いない。特に東の中堅チームの補強が全然ダメで、ラプターズやウィザーズに上積みがなく、ホークスやペイサーズ・ブルズは解体した。代わりに浮上してきそうなチームも見当たらない。
 キャブスとセルティックスの2チームは、プレイオフに出場するだけなら容易だろう。あとは、そこまでの準備を如何にこなせるか、だろうか。

 キャブスとセルティックスはいきなり初戦で対決する。さて。


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