FC2ブログ

『波よ聞いてくれ』(沙村広明)・4巻 

 


 この作品全体が「波よ聞いてくれ」という劇中劇(と見ることもできる)ので、全体のハチャメチャさも全て意図的(なのかもしれない)。



 それはさておき、今作が凄いと思うのは「北海道」の描写だ。
 私は北海道の生まれであちこちに住んだことがあるので、北海道の中でも地域によって差があることはよく知っている。それを、北海道に縁もゆかりもない(はず)の沙村氏が描いていることに驚くのである。

 第25話。前巻に引き続き円山公園。札幌市内の公園と言えば中島公園かこの円山公園で、このシチュエーションなら円山公園か。26話36ページの瑞穂がタクシーを降りた場所とかも本当にそのまま描いている。

 26話33ページの茅代さんのペンネーム「みよしのセット」。札幌市内のファストフード(餃子&カレー)チェーンの定番メニュー。

 41ページ、茅代さんの家の近くの「中村記念病院」。本院は市街地にほど近い一等地だが、ミナレがイチャンコッペ山(支笏湖の近く)に向かっていたのであれば南区にできた新しい方と思われる。
 
 あとそもそも、「スープカレー屋」という妙にこじゃれた意識高い系(?)の食べ物のポジションをこれほどしっかり描いている作品を他に知らない。
 
 札幌から釧路はめっちゃ遠い。P87のとおり深夜バスがあるくらい。片道5時間もこれでも高速道路ができてかなり短くなったんだ。あと、札幌人にとっての釧路の感覚は茅代さんが話したようなもの(ではないかと)。
 瑞穂の出身地が旧大滝村というのも妙にリアル。あと仁世宇とか探してるのもエグい。

 でもヒグマに対してリアリティを持ってる道民は(ほとんど)居ないので、それだけはちょっと脚色し過ぎた感があるかな。


skin presented by myhurt : BLOG | SKIN

FC2Ad

  
copyright © 2005 狼になりたい all rights reserved. Powered by FC2ブログ