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『がんくつ荘の不夜城さん』(鴻巣覚)・1巻 

 


 購入して読み出すまではそれほど期待していなかったのですが(失礼)、面白かったです。

 きらら系4コマには、作者にとって近い世界を描き、それでもって作者に近い立場の読者に親近感を抱かせる系統の作品がけっこう沢山あります。大抵はオタコンテンツがその対象になるのですが、そういった作品は(個人的に)安直な印象がなかなか拭えないところ。
 しかし今作の場合、作中の舞台を「きらら系4コマ作品の連載」という超極限まで近付けてしまったので、それが良かったと思います。ここまで開き直ると、かえって読者へ阿る印象がありません。

 単行本第一話の入りがとても良く、「雑誌の見分けが付かない」「二巻完結」というのは、きらら系4コマをよく読む人間として噴き出してしまいました。また、白仙さんが性格的に一気に距離を詰めるタイプで、導入部をほとんど設けずにいきなり本展開に入ったのも意外な感じで新鮮。
 このように、今作はここまできらら系4コマのメタフィクションを使っておきながら、意外ときららの定型に沿ってないように思えます。きらら系4コマは一つの4コマで小オチを設けつつ全体のストーリーを形作っていくのが本流ですが、今作は4コマと4コマとの時系列を完全にぶった切っている回とかもあります。この辺は、むしろ「わかっていて変えた」と理解する方が正しいかもしれません。
 

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