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『SWAN LAKE』 

 サンクトペテルブルクへ行ったので、マリインスキー劇場へ行ってバレエ『SWAN LAKE(白鳥の湖)』を観てきました。

 なお、私はこれまで一度もバレエを観たことがありません。私のバレエの知識は『昴』(曽田正人)によるものなのですが・・・。

 


 サンクトペテルブルク市街の西の方にマイリンスキー劇場があります。

 マイリンスキー劇場

 サンクトペテルブルクに旅行に行くことになり、どうせなら何か観ようかと思って演目を探すと、ちょうど『SWAN LAKE』がやっていたので、思い切ってチケットを購入。ここマイリンスキー劇場で蘇演されたことで有名になった作品(だそう)です。



 まずは参考までにチケットの購入方法から。

 マリインスキー劇場の公式サイトで演目が公表されています。ここまでは英語サイトがあるのでさほど難しくありません。
 なお、マリインスキー劇場の本館以外での公演も掲載されているのでご注意を(MariinskyⅡはこことは違う新しい劇場です)。

 この公式サイトでそのまま購入できればたぶん簡単なのですが、お目当ての『SWAN LAKE』はwww.kassir.ruというサイトで購入してくれと書いてありました。これが大変で、このサイトには英語版がないのです。ロシア語が微塵も読めない私はGoogle翻訳を使って何とか購入しました。

 まず、最初の画面に表示されるのはエリアのようです。サンクトペテルブルク(Санкт-Петербург)を選びます。
 公演の一覧が表示されるので、まず日程を選択。お目当てのものを探します。『SWAN LAKE』は見た目が分かりやすいのですぐ見つかりました。黄色いボタンを押すと座席の選択へ向かいます。
 さて、この座席選択画面が困った。Google翻訳が効かないんです。「たぶんこっちが前だろう」とは想定できるも、細かいことはよくわかりません。右上のボタンを押すと拡大されますが、この画面の文字はコピーもできないので翻訳に飛ばすこともできません(キリル文字はキーボードで打つことすら辛い)。

 まあ思い切って「ここ」と思ったところを選択します。また黄色いボタンを押すと先に進め、今度はGoogle翻訳が効くので、名前やメアドを入れて先へ進みます。クレジットカードは必須。
 購入すると、メールでEチケットが送られてきます。最初に来るメールは領収書なので注意。Eチケットには辛うじて英語表記があるので少し安心しました。添付ファイルをプリントアウトして、劇場へ持っていきます。

 当日は、入口(セキュリティチェック)でプリントアウトした紙を見せるだけ。引き換えの必要はありません。手荷物検査はけっこう適当でした。
 問題は、キリル文字が全く読めないので、どこが自分の席だかよくわからないのです。それっぽい文字を探して、最後にはクロークのお姉さんに聞きました。

 マリインスキー劇場 マリインスキー劇場
 マリインスキー劇場 マリインスキー劇場

 最後の写真が自分の席から撮ったものです。1階席は上背のない日本人には厳しいという話も聞いたので私はバルコニー席を取ったつもりだったのですが(群舞が見どころの『SWAN LAKE』ということもあり)、実際には1階席の一番後ろでした。ですが、一段高くなっていたので問題はなかったですね。
 座席はごく普通の椅子で、隣・前後との間隔は狭め。

 この日は観光客が多く、さらには中国人が結構な数いましたね。お盆ということで日本人も多く、少なくとも周りに4~5組は居ました。
 観光客は皆ラフな格好です。地元の人はもう少しピリッとした格好。私は一応このためにスラックスと革靴を持って旅行に来たのですが、必ずしも必要ではなかったみたいです。上のホールに行くと少し格好が気になりますが、私は幕間に寛いでいる余裕もなかったので。

 開演間際になるとベルが3回鳴ります。3回目以降はもう入れてくれないという話です。上演中はもちろん撮影禁止。



 さて、肝心の作品です。
 
 なにせ私は『昴』でバレエを知った人なので、バレエを知らない人にも伝えるのがバレエだろう、みたいなことは思っていました。なので、簡単なあらすじ程度の知識で、細かいことを勉強していったわけでもありません。
 でも、やっぱり、大方のところはわかるものですね。

 バレエ、今更私が言うのもなんですが、肉体美が素晴らしい。駆けて、飛んで、しなやかで軽やかで。あれだけの時間、よくぞ体力が持つというところまで関心してしまいます。

 第一幕二場で舞台が湖に切り替わり、本格的な群舞がスタート。標準がどこなのか私は全く知らないのですが、流石に綺麗です。

 そして満を持してオデットが登場します。すると、やはりプリマドンナというべきか、動きが全然違う(ような気がします)。一言で(かつやや下卑た言葉で)言うと「可愛い」。動きが実に柔らかく、爪先立ちが魅力を引き立てます。
 それが、第三幕でオディールが登場すると、これまた動きが全然違うんです。オデットとオディールを同一人物が演じるのが『SWAN LAKE』の特色ですが、黒い衣装に切り替えたオディールの踊りは、先程のオデットのものとは全く異なり、凛々しさ力強さが際立ちます。舞台の前後を使っているせいか「大きく」見える。最大の見せ場である連続のフィッテの際には大喝采でした。

 そして最終第四幕。先程感じたものが正しいのか確かめてみましたが、やはり、オデットの踊りは先程のオディールの踊りとは質感が全然違うんですよね・・・。
 
 結末はロシアに多いと言われるハッピーエンド版でした。王子が悪魔を打ち負かし、オデットと結ばれるエンディングです。

 最後にカーテンコール。ここだけ写真撮影できます。

 SWAN LAKE SWAN LAKE
 SWAN LAKE SWAN LAKE


 以上、バレエは素晴らしかったです。
 一つ不満が残ったのはエンディング。

 私は途中から、「これって王子が悪いんじゃないか」と思って観てました。
 母親(女王)に言われて数ある異性の中から結婚相手を探すというやや旧態的な主人公です。いろんな女の子と踊りつつ、不満げな表情をします。
 そして見付けたオデット。確かに彼女は可愛いよ。惹かれるのもわかるよ。でも、その後にすぐオディールに心惹かれるというのが理解しかねました。オデットとオディールは同一人物が演じているので当然容姿が似ていますが、先程書いた通り、印象はかなり異なります
 その後、実はオディールは悪魔の娘でした・・・と言われても、だからってなんでそんなに悲嘆にくれるんだという気がしました。オディールがオデットではないことを見抜けなかった見る目の無さ。あるいは、逆の性質を持つオディールに惹かれたのであれば、それが悪魔の娘であろうがなんであろうが、彼女と一緒になればいいわけです。

 最終幕で王子は再びオデットの許へ戻るのですが、そこにオディールは登場しない(オデットとの二役のため構造的に無理)のです。
 これをオディールの側から見るとどうなのか。自分と踊ってくれた王子は、自分が悪魔の娘と知るやあっという間に去って行ってしまったのです。彼は一体何に惹かれていたのでしょう

 このお話、個人的には、最も天罰を受けるべきなのは相手の容姿にだけ惹かれた王子その人ではないかと思います。悪魔だって王子に何か直接的な悪さをしたわけではありません。
 さらに超個人的な話をすれば、今の時代においては、王子一人が罰されてオデットとオディールが二人仲良く暮らす百合的ハッピーエンドが最も綺麗なのではないかと思いました。



 以上、最後は滅茶苦茶な結論になりましたが、バレエ鑑賞は面白かったです。良い経験でした。


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